たんぽぽの家が展開するArt for Well-Being の一部に参加しています。

 

「Art for Well-being」は表現とケアとテクノロジーのこれからを考えるプロジェクトです。表現すること、表現に触れること、表現しあうことは、よく生きていくことに必要だとわたしたちは考えています。

だからこそ、病気や事故、加齢、障害の重度化など心身の状態がどのように変化しても、さまざまな道具や技法とともに、自由に創作をはじめることや、表現を継続できる方法を見つけていく必要があります。

https://art-well-being.site/

2022年度に、たんぽぽの家の障害のあるメンバーとジャワ舞踊家の佐久間新さんが取り組んできたダンスプログラム 「ひるのダンス」を、デザインエンジニアの緒方壽人さんが見学したところから取り組みが始まりました。デジタル空間と物理空間を行き来し、ダンスの可能性を見い出す「CAST: かげのダンスとVR」を制作。2023年度は“水”に着目し、ゴーグルをつけていても物理空間が見えるMixed Realityの技術を使い、水面に触れると波紋が広がり、音が生まれる「WAVE: なみのダンスとMR」に発展していきます。複数の人が同時に複合空間に入ることができ、コントローラーを使わず手や頭でバーチャルな水面に触れることができることで波が影響し合い、身体の動きも変化を見せます。また、ゴーグルをつけていない人もそれぞれがイメージのなかで波を感じ、つけている人、つけていない人の大きな輪が広がるようなダンス表現につながりました。


2023年度にスタートした「とけていくテクノロジーの縁結び」。チームメンバーは、進行性の難病ALSを発症した体奏家の新井英夫さん、ジャワ舞踊家の佐久間新さん、踊る手しごと屋であり新井さんのパートナーでもある板坂記代子さん、インタラクティブメディア研究者/アーティストの筧康明さんです。当初、事務局から筧さんにお願いしたのは、新井さんと佐久間さんとのあいだで起こっている繊細なやりとりを繊細なままに可視化してくれるようなテクノロジーの在り方を探ってほしいということでした。しかし、セッションを重ねるにつれ、テクノロジーはパフォーマンスの可視化の道具ではなく、それ自体がパフォーマンスの触媒となり、あらたなパフォーマンスを生み出す環境となりました。つまり、最初はテクノロジーが前景化していたとしても、そのうちじょじょに後景化し、しまいにはとけてなくなっていき、そのあとに4名の関係が活性化しているという事態に。ここからプロジェクトのタイトルも生まれました。


小林茂「テクノロジーって何だろう」を読む
第5章は実践編「Art for well-being」
たんぽぽの家主催、小林さんが監修者で、新井英夫さん、板坂記代子さん、筧泰明さんとで続けている「とけていくテクノロジーの縁結び」についても詳しく。緒方壽人さんとのVR MRのプロジェクトの際にも、ずっと意識してきたことが、テクノロジーの歴史の流れの中でどんな意味があるのか、未来に向けて、どんな可能性があるのかが整理されている。
小林さんはローランド時代に、TR-808の菊本さんに影響受けた。開発者の想定を超えて電子楽器が羽ばたいていった。私は、ジャワ舞踊、カエル派なので、テクノロジーを警戒し、反発することがある。小林さんとは、何度もWSで体を動かしもした。そしてこの本を読むと、テクノロジーとの関わりの解像度が上がっていく。